2013年6月18日 武人の事故

武人がサッカーで頚椎を損傷し、意識不明で病院に運ばれた末に3時間手術し、今は手足の先が動かず完全介護中、というショッキングなニュースが舞い込んだ。

今後のリハビリ次第なるもどこまで回復するのか不透明、障害を負って車椅子生活もありえるらしい。

彼は年末にも一度頚椎を損傷して入院しており、今回が二度目。今回はサッカーの試合中、プレー外のところで相手方選手にぶつかられたらしい。相手はJP Morganの立場ある人物(豪州人)。現在相手方から補償を得られるか交渉中とのこと。

 

神田からこの一報が入り、急いでまきちゃんに連絡。彼女のオープンな性格のおかげで橋本家の現在のニーズがちゃんと把握できた。こういうときは家族内だけで対応できるわけがなく、色々な人の助けが必ず必要になる。

よくよく聞いていると経済的な不安がかなり大きい様子。お金のことを考えるとお先真っ暗とも言っている。手術・入院代、今後のリハビリ代の支出に加えて、仕事ができなくなるので給与が6割に減るらしい(おそらく休職手当だろう)。今月はまだ有給消化で凌げるが、その間に相手方から支払いを得ないとその先は回らなくなるそう。

聞いているだけで苦しい状況がよくわかる。

そこで私から北嶺有志に経済サポートを提案。こういうときこそ北嶺ファミリーの結束を示すときだ。全員即座に快く賛同。神田が資金集めの口座開設について銀行と相談してくれることに。私は日本にいないために、まきちゃんとの連絡やアイデア出しはできるものの具体的な活動に制約があるので、神田の行動力はありがたい。

北嶺には資金力に余裕がある人も多い。まきちゃんも北嶺ネットワークの支援に期待している。素直じゃない武人は決して助けてほしいとは言わないだろうが、今回ばかりはそんなこと関係ない。とにかく助けなきゃ。

資金集め口座の目処がたったら、どこまで声がけを広げるかを検討する必要がある。武人が広く知らしめることにどう思うかという点は考慮する必要があろう。ただ彼自身は正常な判断ができる状態ではないだろうから、まきちゃんと要相談。

2013年6月15日 ニコ卒業式と職場の誕生日パーティ

今日はニコの幼稚園卒業式

でも卒業式が終わってもまだ2週間幼稚園は続く不思議なスケジュール。アメリカの学校はどこもこうらしい。

 

一生懸命練習した歌とダンスをかわいく披露。ニコは途中で泣いたり飽きたりすることなく立派にこなしました。去年のPreKの卒業式もそうだったけど相変わらず本番に強い。パパに似たか。

最大8人いたJapan Gangのお友達も、このクラス終了後は4人程度に減るらしい。駐在の子たちはどんどん帰国する。こうやって見送っていき、ニコもやがて完全にアメリカ人コミュニティの生徒になるのだろう。自分自身も含めて少しずつアメリカ生活に馴染んでいるプロセスと言える。

 

職場では、自分も含めてSSSチームの6月誕生日のスタッフ4人の誕生日祝い。会議室でワインやケーキでお祝い。自分は正式なチームの一員ではないが混ぜてもらってありがたい。Jasminkaの良いところはチームの一体感、人間味を最大限ケアするところ。管理職として見習うべき点。休職中のガンジが特別ゲストとしてモザンビークからオンライン参加。子供4人を育てる主夫をしつつ、シッターさんも雇っているので空き時間を使ってデイトレードを始めたらしい。アメリカ人大富豪たちの金を吸い取って日本に学校を立てるのが夢らしい。現時点での収益は30セント笑。彼は笑いのセンスもあり、みんなに愛されているのがよくわかる。

 

2023年6月13日 国連のキャリアパス(ケルビンの助言)

上司ケルビンの助言

 

国連では大きく3種類のキャリアパス

1 専門分野に特化し続け、同じ局・ジョブファミリーの中でキャリアを積んでいく。経験・知識という付加価値を手にするが、キャリアの広がりに欠ける。異なる分野に冒険したがらない人は多い。

2 複数の局・ジョブファミリーを渡り歩いて専門分野の領域を広げていく。

異なる部署・分野で苦労はするが、それだけ多くの人たちと仕事をする機会が増えて、次のポストにも繋がる。

3 本部とフィールドを行き来する人

Political officerなどの場合、現場と本部の両方を知っていると強い。

 

中堅クラスからP5やDレベルに上がるには、以下にD2,D1レベルの目に留まるかが大事。USG, ASGは数年経てばいなくなる。

そのためには、今のポジションの中で外部関係者との協力を増やして自分のReputationを高める。そしてなるべく早く今の部署を出る(3年目処)。

 

上司は問題を作る人ではなく解決策を示してくれる人を求めている。自分の部署以外に対しても、自分が如何にサポートできるかという姿勢で臨むべし。

国連のジェンダーポリシー

6月7日

国連スタッフ向けの内部イベントMen Talk Genderに参加。男だけでジェンダーを語るイベント。何を語るのか全く想像つなかかったが、なんだかおもしろそうなので参加。

 

私の直属上司がパネリストだったが、話していた中で印象的だったフレーズを2つ紹介。ジェンダーというよりワークライフバランスの文脈。

 

Staff are not disposal assests.

I can always find another job, but not another family.

 

彼が以前、子供がまだ小さかった頃、彼の上司からハイチで数ヶ月勤務するよう命じられたが、家族のためにそれはできないとはっきりと断ったそう。彼はワークライフバランスについて、当然日々の業務を真剣にこなしつつも、いつもこの2点を基準に考えているそう。そして今の国連幹部は概ねこの考えを共有していると。

 

いい意味で「私は今国連で働いているんだ!」ということを実感した瞬間。やはりワークライフバランスジェンダーなどは日本の職場より遥かに進んでいる。

日本の職場でもこの考えに頭では賛同しても、実際に上司の命令にNoと言うのはかなりリスクがあるでしょう。

 

そしてその翌日、別の上司から「次はいつ育児休暇とるの?」と聞かれた。こんな質問を上司から受けたことは人生で初めて。世の中の多くの上司は、一般論として「育児休暇とれよ」と言いつつ、具体的な話をすると嫌がるのが常だと思っていた。こちらも転職のポジティブな変化を感じた瞬間。

 

ちなみに上述のMen Talk Genderでの他の出席者の主な関心事項は、現在の国連のジェンダー政策は行き過ぎている、女性ばかり優遇されて男性は冷遇されている、という不満たらたら。これは、現在の事務総長の方針として、採用に際しては女性を優遇すること、一定のジェンダーバランス(男女の雇用割合)を達成しないとマネジメントレベルの評価に影響することから来ているもの。

これに対する私の上司の答えは、「女性はこれまで数十年に渡って今の男性と同じように冷遇されていた、そのコストを今我々が払っているのだ(だから我慢せよ)」、というもの。国連で偉くなる人はこういうことを言える人なのだ。