国連のジェンダーポリシー

6月7日

国連スタッフ向けの内部イベントMen Talk Genderに参加。男だけでジェンダーを語るイベント。何を語るのか全く想像つなかかったが、なんだかおもしろそうなので参加。

 

私の直属上司がパネリストだったが、話していた中で印象的だったフレーズを2つ紹介。ジェンダーというよりワークライフバランスの文脈。

 

Staff are not disposal assests.

I can always find another job, but not another family.

 

彼が以前、子供がまだ小さかった頃、彼の上司からハイチで数ヶ月勤務するよう命じられたが、家族のためにそれはできないとはっきりと断ったそう。彼はワークライフバランスについて、当然日々の業務を真剣にこなしつつも、いつもこの2点を基準に考えているそう。そして今の国連幹部は概ねこの考えを共有していると。

 

いい意味で「私は今国連で働いているんだ!」ということを実感した瞬間。やはりワークライフバランスジェンダーなどは日本の職場より遥かに進んでいる。

日本の職場でもこの考えに頭では賛同しても、実際に上司の命令にNoと言うのはかなりリスクがあるでしょう。

 

そしてその翌日、別の上司から「次はいつ育児休暇とるの?」と聞かれた。こんな質問を上司から受けたことは人生で初めて。世の中の多くの上司は、一般論として「育児休暇とれよ」と言いつつ、具体的な話をすると嫌がるのが常だと思っていた。こちらも転職のポジティブな変化を感じた瞬間。

 

ちなみに上述のMen Talk Genderでの他の出席者の主な関心事項は、現在の国連のジェンダー政策は行き過ぎている、女性ばかり優遇されて男性は冷遇されている、という不満たらたら。これは、現在の事務総長の方針として、採用に際しては女性を優遇すること、一定のジェンダーバランス(男女の雇用割合)を達成しないとマネジメントレベルの評価に影響することから来ているもの。

これに対する私の上司の答えは、「女性はこれまで数十年に渡って今の男性と同じように冷遇されていた、そのコストを今我々が払っているのだ(だから我慢せよ)」、というもの。国連で偉くなる人はこういうことを言える人なのだ。